院長挨拶

ごあいさつ

 4月1日、新入職者がやってまいりました。4月8日には附属看護学校新入学生を迎えます。都城医療センター敷地内が一気に明るくなるでしょう。

 みやこんじょの昨年の新年度4月号でご紹介しましたが、昨年度の看護学校卒業生が記念にソメイヨシノを植樹してくれましたが、そのソメイヨシノの隣に今年度の卒業生が「楓」の木を植樹して巣立ってゆきました。これで、春は桜花、初夏は楓の新緑の葉、秋は紅葉を広げ、敷地を散策する患者さんの心を和ませ、勇気づける都城医療センター名物になってほしいと思っています。

 さて、改めまして今年度も相変わらず、診療、研修、教育、研究活動にご理解とご支援を賜りますよう、お願い申し上げる次第でございます。

 医療界では2025年「病院から地域へ」と地域包括ケアシステム構築がまじかになりました。我々、医療人にとってかつて経験のない大変革です。都城医療センターが属する医療圏でも少子高齢化に伴う医療・介護・在宅にむけて様々な多職種協働で対応の備えが求められ、そのために精緻で積極的な回復期リハ医療の需要が確実に増えてきました。

 そんな中、自施設に求められる役割分担は何か、真摯に検討をかさね、正しいかじ取りに勉めています。今年度の都城医療センターの取り組みを少しご紹介させていただきます。

 

1.まず私共が担うべき急性期医療分野は、①県西・県南地域の唯一の地域がん診療連携拠

点病院として役割であり、②県西地区、小林・えびの地区、大隅地区の母体搬送から新生児集中治療までの高度周産期二次施設であることは承知しており、引き続き、しっかり責任を果たしてまいります。都城市から始まった産科一次医療施設、二次医療施設、大学病院間での胎児心拍陣痛図(CTG)のネットワークシステムはほぼ全県完成しました。その先駆けをなした都城市では、昨年度、都城市が主催となり、一次産科施設、二次周産期センターの都城医療センター、三次センターの宮崎大学病院が参加して「安心して子供を産める、育てることができる」町をテーマとしたシンポジウムが開催され、大きな反響であったと聴き及びます。当院はその中で、高度周産期センターとして引き続き、中心的な役割を責任もって務めてゆくことを宣言しました。

 

2.昨年3月、一部の病棟を地域包括ケア病棟として開設して1年がたちます。これまでの

急性期医療の経験・人材を生かし、急性期治療を越えたらいち早く高濃度で質の高い回復期リハ治療(postacute 高機能な回復期治療)で病状安定化を進め、一日も早い在宅復帰をより円滑に支援するにはどうしたらいいか、試行錯誤を繰り返してきた1年間でした。

 今年度はそのためにリハビリテーション機能を一層充実させます。リハ部門の増員、がんリハビリテーションの充実、また循環器診療部門も強化されますので、心臓リハビリテーションにも取り組んでまいります。この回復期医療を有効に運営することによって自施設及び他施設の急性期医療から回復期医療への移動を促進し、急性期医療患者の需要にも一層迅速に対応できるようにしたいと考えています。運用が軌道に乗りましたら、院外からのsubacute回復期医療必要患者もお引き受けできるようになって、地域に貢献できるように準備を進めてまいります。

 

3.4月には診療部門は内科部門が強化されます。循環器専門医が鹿児島大学から赴任され

ます。高齢者社会での循環器疾患、特に心不全患者のパンデミックにも備えてゆきたいと考えています。その視点から心臓リハビリテーションは必須と考え、運用開始の準備を進めます。血液内科専門医も増員されます。高齢者の血液疾患への対応が強化されます。

 もちろん地域医療支援病院、救急告示病院、開放型病院としてもかかりつけ医の皆様との協働診療も従来どおり行ってまいります。地域の医療従事者の生涯研修もさらに充実させてまいります。病診連携の夕べ、地域がん診療連携拠点病院研修会、感染管理研修会、医療安全研修会、病診連携の夕べ、歯科・医科病診連携の夕べ、緩和ケア研修、臨床倫理研修など様々な研修会です。お気軽にご参加ください。小学生・中学生のための医療体験ツアー(メディカルキッズ)も引き続き行ってまいります。看護師養成も引き続き行ってまいります。おかげ様で今年の国家試験全員合格で7年連続100%合格を誇ります。

 当院を希望される初期研修医も増えて、今年は総勢40名を超える初期研修医が都城を訪れます。今年度は国立病院機構九州医療センターからも初めて初期研修医が参ります。このような活動を通じて我々の仲間を増やし、地域に尽くす次世代の医療人育成を進めてまいります。

 

4.今年度、国立病院機構施設の臨床研究部に昇格しました。従来の臨床研究の実績が認め

られての昇格です。地方でもリサーチマインドを持ちさえすれば、中央に負けない評価を必ず受けることができること、大変うれしく思っております。臨床治験、臨床研究の発信、そして地域での共同調査などもぜひ考えてみたいと思っています。

 

この世情と医療情勢の中で、地域のために我々が果たすべき役目は何か、全職員と前向きに元気に考え、行動したいと思っています。今後ともよろしくご指導ご鞭撻をお願い申し上げます。

 

 

平成31年4月 院長 冷牟田 浩司(ひやむた こうじ)



 

更新日:2019.04.01